「長形」は「ちょうがた?」「なががた?」

(この記事は2010年に用意していたものですが、もう少し追跡調査しようと思って下書きのまま放置していたものです。でももったいないと思い、2011年に公開することにしました。時の経過に伴う記事内容の誤り等ありましたら、ご容赦下さいませ)

一応デザインの仕事をしながら、ついこの前まで知らなかった事実です。

文房具屋を覗くと、いろんな形の封筒を見かけますよね? そこに書いてある規格、大きく分けると「長形」「角形」「洋形」の3種類があります。

常々「長形」を「ちょうがた」だろうと思い込んでいたのですが、ある方と電話をしていたときに、先方が「なががた」と呼んでいたのではっとしました。
いろいろネットでも調べてみると、どうやら「なががた」が正解らしい。確かに「ちょうがた」だと「音読み+訓読み」で不自然です。早く気付くべきでした。

しかし、だれがこのような呼び名や形を決めているんだろう? と思い、いろいろ調べてみると、どうやら「JIS(日本工業規格)」で定められているらしいということがわかりました。JIS規格はJISC(日本興業標準調査会)のウェブサイトで閲覧のみできるということだったので、JISS5502<封筒>を検索して閲覧してみましたが、規格のことは細かく書いてありましたが、その経緯とか呼び名については特に書かれていませんでした。

ということで、ちょっと気になったので、JIS規格の策定に当たっている、経済産業省や郵便局、大手封筒会社に問い合わせメールを送ってみました。そうすると、経済産業省と、コクヨさん、イムラ封筒さんから返答がありました。以下は問い合わせた内容のまとめです。一文ごとの終わりのカッコ内に出典を記述します(敬称略、「同」はひとつ前の出店と同じ)。記述のないものについては、自分で調べたことや自分の想像です。

封筒は、江戸時代ごろに中国から伝わり、明治時代の郵便制度の制定に伴い、流通量が大幅に増えていったそうです(イムラ封筒・社史)。初めてJIS規格に「封筒」が登場するのは、昭和37年10月のことで、
当時のJIS規格番号は「JISS5501(封筒の寸法)」でした(経済産業省)。規格を制定する時点で、すでに長形・角形・洋形が使われていたようなので、JIS規格で制定されるよりも前から、すでにこれらの規格は市場で使われていたようです(イムラ封筒)。洋形に関しては、輸入品を模して作成されたもので、昔の資料にそのような記述がみられるようです(同)。ちなみに「JISS5501(封筒の寸法)」の規格は昭和40年1月に廃止され、現在は「JISS5502(封筒)」に封筒の寸法が規定されています(経済産業省)。

「JISS5502(封筒)」は昭和39年10月制定で、その後何度も改正され、このたび、2010年12月20日に改正されました。この改正された新しい規格には「呼称は,長形を“なががた”,角形を“かくがた”及び洋形を“ようがた”と読む。」と呼び方が記載されています(経済産業省及びJISCのJIS閲覧サイト)。業界の方からすれば呼び名は当たり前ともいえるのかもしれませんが、こうして規格にもはっきりかかれると、その世界に詳しくない(?)者でもわかりやすいですね。

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