因島には【人口集中地区】がある

人口集中地区という用語があるようです。

詳しい説明は統計局やwikipediaの説明に譲りますが、地理院地図にオプションとして表示できる機能がいつの間にかついていたので、ためしに見てみたら面白いことに気づきました。

瀬戸内海にある島(人工島、主に工業地帯に思えるような場所は除く)で、この【人口集中地区】に該当する地域がとても少なくなっているということです。

少し古い情報をネットで捜して見ますと、1970年代ころには(団塊の世代の方々がちょうど20~30代を迎えたころでしょうか)さまざまな島の中心部も人口集中地区となっていたようですが、現在は私の目で見たところ、4つほどしか該当がありません。

  1. 彦島(山口県下関市)
  2. 淡路島(兵庫県洲本市中心街)
  3. 向島(広島県尾道市向島町中心街)
  4. 因島(広島県尾道市因島土生町、因島三庄町、因島田熊町)

それぞれに特徴があるように思います。彦島と向島は、本州からそれほど離れておらず、一般道もしくは無料化された道路結ばれているので、その気になれば無料で本州と行き来できます。それぞれ彦島は下関、向島は、尾道・三原・福山のベッドタウンになりえる町だと思います。

淡路島は、有料道路か船でなければ本州・四国に到達できない、より【島】らしい島といえますが、島の面積がかなり広く、人口も昔は20万人超え、今でも13万人が住んでいるそうです。洲本、南あわじ、淡路の3市がそれぞれ4万人超の人口を持っているようですが、このうち洲本だけが人口集中地区を持っているようです。これはどうも、洲本には城があり、城下町として発展した経緯が影響しているように思います。島にも城下町があったなんて、驚きましたが…

因島は本州とも四国ともある程度離れている、平地のきわめて少ない島です。それなのに、最盛期には5万人超ともいわれる人口を擁していたのは、日立造船の存在抜きには語れないと思います。

町の人から、かつての因島の話を聞くと枚挙にいとまがありません。かつてエレベーターが珍しかった時代に、広島県でも指折りの早い時期にエレベーターが設置されたこと。造船の町ということから、昔は多くの飲み屋が存在し、それに伴い個人商店の酒屋がひしめいていたこと。日立造船の定時が午後4時だったころには、土生の商店街に所狭しと人と自転車があふれたこと。映画館やボウリング場などの娯楽施設が複数存在したこと。最盛期の土生小学校の運動会は5000人(ほんと?)もの人がグラウンドが埋め尽くしたとか。最盛期と呼べる期間はそれほど長くなかったようですが、それでも活気にあふれる町の様子を、当時を知る人たちは記憶に刻んでおられるようです。

ただ、日立造船本体が因島で船を作らなくなったころから人口は減少傾向。本州本土の純粋なベッドタウンにはなりづらい中、なんとか平成22年の統計では【人口集中地区】を保っているのは、平地の少なさや愛媛県島しょ部との経済的・交通的かかわりなども関係しているかもしれませんが、島民の贔屓目ですが、厳しい中よくがんばっているとも言えるのかもしれません。

今でも、【島】という言葉のイメージのままはじめて因島に来られる方は、割とびっくりされることが多いです。そんなときは、青矢印の信号がある(土生町湊橋)、コンビニがやたらある(サークルKとローソン)、24時間営業のスーパーがーある、3大キャリアの携帯ショップがある、などなどのテッパンネタを話題として提供しています(笑)

ただ、これまで言及してきた【人口集中地区】は平成22年統計ということ。すでに、その地域から外れている可能性もありますね。普段はあまり意識することのない区分けですが、どうやら、ドローンなどを飛ばす際、この地域だと許可が必要な場合があるようです。今後、この地区に認定され続けるほうがよいのか、外れたほうが有利なのかはわかりませんが、統計から地域の歴史や状況が垣間見れたひと時でした。

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